2009年7月3日金曜日
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極低電力回路・システム技術開発プロジェクトを産学連携で開始【慶應義塾大学 09/07/03】

22:16
平成21年7月3日
株式会社半導体理工学研究センター
国立大学法人東京大学
慶應義塾大学

<発表概要>
株式会社半導体理工学研究センター(以下STARC)、国立大学法人東京大学、慶應義塾大学はNEDO委託事業「極低電力回路・システム技術開発(グリーンITプロジェクト)」を受託し、産学連携の体制によるプロジェクトを開始した。STARCの本プロジェクト支援企業は以下のとおりで、支援企業はSTARCに研究員を派遣して本プロジェクトに参加する。

富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
NECエレクトロニクス株式会社
パナソニック株式会社
株式会社ルネサステクノロジ
シャープ株式会社
ソニー株式会社
株式会社東芝
富士通株式会社
株式会社日立製作所

更に、STARCは本プロジェクトを遂行するにあたり、国立大学法人神戸大学と共同研究を行う。

<研究の背景>
地球温暖化対策が求められている一方で、各種情報機器による消費電力の爆発的増加が予想されている。そのため、情報端末、家電製品、サーバ、ルータをはじめ、あらゆる電子機器の低電力化が必要となっている。この要求に応えるため、本プロジェクトではLSI(超大規模集積回路)の消費電力を従来の1/10にすることを目標として、ロジック、メモリ、アナログ、電源、無線/チップ間ワイアレスの回路・システム技術を研究開発する。ここで研究開発された技術は、センサネットや常時モニター機器などにも応用され、これらが照明や空調など家庭やオフィス、工場、物流などのエネルギー管理をより広範に行うことによっても社会のグリーン化に貢献することが期待される。
LSIの低電力化には電源電圧の低減が効果的だが、本プロジェクトでは電源電圧を0.5V以下にまで下げるという先駆的な課題に取り組む。現在主流の電源電圧は1.2V程度だが、0.5Vというような極低電圧では、微細トランジスタのしきい値電圧(注1)ばらつきの影響が際立ってくる(図1参照)。そのため、先端微細トランジスタを使った大規模な集積回路を0.5Vで動作させることは困難であった。

<本プロジェクトの目標>
本プロジェクトでは、半導体産業界のSTARCと支援企業9社ならびに豊富な知見を持つ3大学が産学連携の体制を組んで、回路・システム技術の観点から、ばらつき対策などを研究開発し、世界に先駆けて将来の基本技術である0.5V動作を実用レベルで達成することを主眼としている。デバイス技術としては主に65nm、45nmレベルの標準CMOSプロセスを想定することにより、多くの企業での量産化に道を開く。また、このような極低電力技術には0.5V以上の電源電圧でも有効な技術も含まれるため、電源電圧によらず低電力化で先行することにより、産業競争力の強化にも繋がると考えられる。
東京大学内に極低電力LSIラボラトリーの開設を予定しており、集中研方式として、異分野の技術者を集結、連携して、個々の企業や大学では達成困難である良質なソリューションを提供するとともに、技術者の育成もはかる。

(注1)しきい値電圧:オンとオフの境目を決める電圧


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